恋はちょっぴり☆オブザデッド 映画版

ローリングクレイドルオブザデッド。

クラブゼロ

馬場宗也

2024。オーストリア。

普段アホ映画ばっかり見てる反動ですかね。昨日見た「動物界」からなんか賢そうな映画が見たくなってこれに。

本作はマジで賢そう。そしてある意味問題作。

面白かった。

 

先鋭的な教育方針の栄養学の先生(アリスインワンダーランドのアリスの人。まじでよい役者さんだなー。)が赴任してきたクラスの生徒たちを自分の思想に巻き込んでいくお話。

ストーリーとしては昨今のラジカルな思想に対する皮肉にも受け取れるし、真逆ではありますが終わっている旧世代を切り捨てて若年層を啓蒙するための革新的教育の肯定とも取れる作りになっていて面白いです。

ほんとに色々テーマを見出そうと思えば何とでも取れる映画。基本的には子供にとって教育は何より大事だよね、ってことだとは思うんですが、映画終盤では子供目線での親に対する反発心が主体だったりします。具体的には「過干渉・過保護」「無関心・ネグレクト」「自尊心の否定」からの解放とか。

子供目線からの「大人はわかってくれない」感もストーリー上結構なウエイトを占めていて、この辺りは「ガメラシリーズ」を思い出しますね。子供の無邪気な自己肯定感が大人から見るとグロテスクに感じられるところも含めて。なんか無理やりですが。

 

グロテスクといえば、本作の終盤で私が観た映画史上1、2を争う衝撃シーンが出てきました。普通の人よりは多少グロ・ホラーを見てきてはおりますが。まさかこんな映画で精神的にも視覚的にもダメージを受けるものが観れるとは。必見。きもい。忘れられない映画になりました。

 

ズームを多用する70年代風のカメラワークも不安を倍増させますし、これまた70年代風の統制の取れた衣装・小道具の色使いも終始息苦しさを感じさせてくれますし、冒頭はリズムが不安定だった音楽もタイトルを回収したあたりから徐々に整い始めスピード感が増してより不安さを煽りますし、全体的に丁寧に作られている作品。お勧め。

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