動物界

2023年 フランス・ベルギー。
良作。よい映画。
原題は「Le regne animal」とのこと。邦題は直訳のようですね。「動物界」とは分類学上の「界」のようです。あの中学か高校か忘れましたが生物の授業で出てきたやつ。
初見ではどうかと思う邦題ですが、観終わった感想としては映画のテーマとしては仕方ないというか逆に余計なサブタイトルとかつけないでよかったなと思います。
いつものタイトル屋さんの調子だと「獣身 ~メタモルフォーゼの軋轢~」とか行きそうですけど。よく踏みとどまった。
フランス語のダークファンタジー映画。人間が他種の生き物に変化してしまう病気が蔓延している世界観のお話です。
こういう映画にありがちな人種やら障害やら外見の美醜やらの差別意識のメタファーとしての「異形」を描く、みたいなところは根底としては確かに本作にもありそうですが、
単純にお話が面白いので全く説教臭くなくてよい。
かといってジャンプスケアとして敢えて異形の顔のアップを使ったり、全ての人にある心の奥底の差別意識みたいなものを揺さぶって観客をざわざわさせたりします。最高。
劇中で「獣」「新生物」「被害者」とか様々な呼び名で呼ばれている彼らのデザインが素晴らしい。「人間」感の残し方が秀逸で美しいんですよ。なんならそこに一番のこだわりを感じますね。
タコの子供とかもう最高。
2年前のDEI臭全盛期の作品ですし嫌なにおいを感じ取る人にはそっち方面で敬遠されそうですけど結局のところ芯の部分は「親子愛・家族愛」の映画なのでマジでおすすめ。